2008年9月1日月曜日

隠れ家願望

 どこかに隠れ家を持ちたいと思うのは男として当然のことだと思う。別に悪事を働いて隠れる場所という意味ではない。お尻隠して頭隠さず的なものであれば充分なのであります。
 たとえば車で1時間以内で行ける場所であまり人通りがなく、たくさんの緑に覆われており、雨風がある程度防げて何をやっても咎められないなんてところがあれば理想だと思う。
 何をやってもと云うとなんかとてつもなく悪いことを思い浮かべる輩もいると思うが、ここでは焚き火をやったり、酒を呑んだり、農作業をやったり、木工をやったり、時として土木工事なんかもやったりしたり読書をしたり、音楽を聞いたりの実にたわいもないことを指しているのであります。そんな場所があったらなんぼか心が癒されるに違いないと考えているのであります。

ネムノキ


 「隠れ家」という言葉をだした途端にネムノキを思い出した。当時その木の名前は知らなかった。後年その木が植えてある市の施設の隣に引っ越ししてきて、役所のお役人がぶら下げた木の名前のプレートを見て、ああ!これがネムノキなんだとわかったのであります。
 小学生の頃の遊び場のひとつに自宅から5分ほどのところを流れる千座川という小さな川があり、今では国土交通省の連中が寄って集(たか)ってこれでもかというほどコンクリートと姑息な利権でガンジガラメに塗り固めてしまったけれども、当時はまだ河原も残されており、ネムノキの大木が林立していたのです。
 そこに半畳ほどのツリーハウス作りに夏休みの間熱中したことを思い出したのであります。陽が落ちるまで熱中し続けて気がつくと夕陽に映える淡いピンク色の花が極楽浄土を表すように咲いていたのを眺めて子供心に雷に打たれたように感動したことを思い出したのです。
 今では林立していたネムノキは跡形もなく伐採されており、一本も見ることができなくなってしまっています。あれほど夏休み中に熱中したツリーハウス作りも学校が始まると、他の面白い遊びにうったのか、そのまま忘れてしまってその末路も確認することもありませんでしたけれども。
 たぶん違う夏休みのことだったんだと思いますが、同じ千座川の葦や灌木で覆われている中に、やはり半畳ほどの隠れ家を造って遊んだことがあるのを思い出します。他にも同じようなことを考える子供もいるらしく、自分達が作った隠れ家よりも数倍大きくて頑丈な隠れ家を発見して興奮したことも昨日の夏休みのように思い出されてします。
 たぶん今の子供達には隠れ家などをつくる場所も時間も残されてはいないでしょうけれどもね。それも時代の流れだからしょうがないことなんでしょうけれども。

隠れ家には武器が必要なのだ


 武器といっても、木でこさえた剣や槍もどきのことであるのだが、これがまた後々自分たちに惨事をもたらすことになるのであります。隠れ家には雰囲気的に武器や食料が必要となるのであります。食料はその辺りの畑や果樹園から調達してきたものであります。武器をつくるのには真っ直ぐに伸びて太さも手頃な枝というのがなかなか無いものであります。
 いろいろ探し回っていたら、真っ直ぐに伸びて太さも手頃な木があったので、さっそく家から持ち出したノコギリで切り出します。それでチャンバラごっこなんてもんでひとしきり遊び回ります。

膨れあがったチンポ


 夕方家に帰ったあたりから、その災難が男にとってかなり大事な場所から始まるのでありました。どうも局部が熱くて痒いのです。最初はそのアツカユイのでゴシゴシとひっかくわけです。翌朝驚くべき惨事に愕然となるわけであります。まず、チンポがまっかに腫れ上がりその見たことのない物体に自分ながら驚くのであります。次に顔がもう赤いまだら模様にやはり膨れあがっています。当然手も体も同じ状態になっているのです。
 そうです。ちょうど良いと思って武器を作成した、その木は漆の木だったわけであります。漆の木を触った手でションベンをしてチンチンを真っ先に触ったので真っ先にやられたのが柔らかいチンポだったわけであります。
 そこまでの記憶はあるのですが、その後何日ぐらいで治ったのか、どんな治療したのかの記憶が一切ないのであります。でもこうして今駄文を書いているわけですからいつしか完治したのでしょう。

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