2011年3月20日日曜日

大洗高校に娘を迎えに行こうにもガソリンが手に入らない その2

 被災地大洗までたどり着くのに1日半を想定した。なによりも給油に丸一日とられることを覚悟していたのです。関東周辺では、燃料の買いだめに奔走しているのだから、根気よく探すしかないと覚悟をきめた。それに並んでも給油量を制限されるから、満タンにするまではもっと多くのスタンドを探し回るしかないだろうとも思った。昨日長蛇の列を作っていた近所のガソリンスタンドの前は空いていた。「おっ!」ラッキーと思ったが、世の中そんなに甘くはない。「ガソリン・経由・灯油売り切れ」の段ボールにマジックで大書された非情の文字が目に飛び込んできた。こんなことなら、どんなに我慢してでも昨日並んで給油しておくべきだったと悔やまれたが後の祭りであります。それから4軒ほどのスタンドを回ったが全て休業です。昨日行列を作っていたスタンドは昨日で全部売り切れてしまっているようであります。
 しだいに焦ってくる。決定的だったのがガソリンケージに赤ランプがついたことであります。このままでは大洗町を往復するどころか、自分の近所でダウンする可能性が大きいのであります。「なにが車中泊で旅するのが趣味だって、どんな場所でもガソリンを半分以下にしてはいけないという鉄則はどこへいったんだ」なんて自分自身に悪態をついてみるが状況はかわらない。

 かたや何万人の人が生死の境で一刻も早い救援を待っているというのに、私はすでに無事が確認されていて手厚く保護されていて、差し迫っての危険がない娘のためにガソリンの買い占めをしようとひとり焦っているのです。
 言ってることとやっていることがまるで違うのであります。「オマエそれってちょっとおかしくないか」なんていうことも浮かんでくるのですが「ウルサイ!だまらんか」などと怒鳴り返したりしているのでありました。
 これって1ヶ月ほど前からガソリンを入れておかなくちゃと思いながらも、なんの用事もなくわざわざガソリンを入れるためだけに車を運転するのが面倒でぎりぎりになるまでほおっておいた自らの怠惰さが招いたことなのだから仕方がない。
 そうだ、ちょっと遠いが、いつも旅に出るときに給油している松戸のセルフスタンドへ行ってみようと思った。途中でスタンドは3軒ほど見かけたが、軽油のみという1軒を除いてすべて休業です。ジリジリする思いでようやく目指すセルフスタンドにたどり着いたのだが、やはり長蛇の列であります。「まて!まて、まて、まて列をなしているということは営業しているということではないか、もうこのスタンドにしがみつく以外に選択肢は残されていないのじゃないか」と思ったのです。途中からは絶対に割り込めない。もし割り込んだら袋だたきになるのは目に見えている。最後尾を探さなければ。最後尾とは逆の進路をとっているから、大きく回り込むことにする。目指すスタンドを左側に確認しながら、次の信号を左側に曲がる、ちょっと走ったらまた信号であります。これを左に曲がればと思ったら、なんと給油待ちの車の列が見えたのですかさず左に寄せて列に加わる。
 後で考えるとこれが幸いした。この列の他にまた別の列が存在したのです。そのスタンドには入り口が2つあり、その2つの入り口を開放したあった。通常はこのような場合は一方の入り口を閉鎖させて、公平を期するものであるが、そうではなかった。私の並んだ列はあまり知られていないのかかなり短かった。次の信号を左にまがり、10mも走れば入り口であります。その交差点に右側からスタンドを目指す車列がみえた。交差点にスタンドの従業員が交通整理をやっており、「すみません、右側で待っている車はかなり待たされているので優先させてください。大丈夫です、在庫はかなりありますから」という。「それはいいんだけど、ガソリンの無くなりましたランプが点いているので、もしエンジンが止まったら、ポリタンクで持ってきてくれますか?」「はい、大丈夫です」なんてやりとりをして、しばしの間待っていた。2,3台右側からくる車を先に入れてあげているうちに、なんなく左折して入り口に並ぶことができた。
 「お一人様3千円までの給油をお願いします」と給油機に書いてあったが、クレジットカードを差し込みダメモトだと思い満タンのボタンを押す。おそらく3千円まで入ると自動停止するのだろうと思って入れ続けた。結果8000円近くまで入れられて満タン状態に、これは本当についていた。このスタンドには感謝であります。

 娘よ待っていろ、今、とおちゃんが迎えに行くからな。
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