2011年8月8日月曜日

小さな旅の空の下で

 昨日の夕方に帰宅した。いつの間にか夏の暑さに戻ってしまっていた。一泊だけの車中泊茨城行きであったが、起床した時から疲労を覚えていた。こういう時は無理をする必要がないと、毎朝行っている4時半からのこ1時間ほどの散歩を中止した。昼間は今回の旅での荷物の整理と18日からの4日間の西行きビンボー旅に備えての道具の準備をすることにする。それでも体がだるいようだったら、それはしょうがない、愛用の座椅子にどかっと座っての読書で一日を過ごすことに覚悟を決める。

 妻との旅は楽でいい。細々とした整理整頓は全部やってくれるし、食事の支度も実に手際よく整えてくれる。俺はなにもやることがないから、本を読んだり、音楽を聞いたり散歩をしていれば自動的に食い物がでてくる。ま、普段の家での生活とそう変わりがないということだが。
 特に夕方の食事は最高である、周囲が薄暗くなってくれば、俺は心のなかで「ビール!ビール!!」と呪文のごとく叫び続け冷たく冷えた缶ビールのプルトップをシュポッと抜く。すかさず妻はいつの間にか用意してあった自分用のシュラカップを差し出す。以前はほとんどアルコールを口にすることがなかった。唯一旅にでたときだけ甘ったるい桃サワーだの巨峰サワーだのを呑む程度であったが、最近は酒の旨さがわかってきたのか、毎晩俺の呑み分のビールを少しずつ横取りするようになってきた。ま、旅の空の下で俺一人だけが酒を呑むというのも味気ないものだから、これはこれでなかなかよろしいと思う。

 外にでて何気なく空を見上げると、そこには約束されているように一面の星々が散りばめられていた。自宅にいるときはほとんど下を向いて生活をしており、滅多なことで空を見上げるということはしない。仮に見上げてみても、ほとんどの場合そこに星を認めることがないから必然的に空を見上げることはなくなってしまう。
 散りばめられた星々を眺めて、そうだこうして彷徨い歩く理由のひとつに当たり前のように夜空の星をみることにあったのだと遠い記憶が呼び起こされてしまった。

 心のどこかで、こんな楽な旅だけを続けていることもできないという思いが頭をもたげてきていた。ただ独りで旅にでるにはそれなりの勢いというものが必要で、翻って現在(いま)の自分をみるとそんな勢いはどこにも無さそうに思えた。
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