2012年9月3日月曜日

私だけの理想郷 その2


さて、7年ほど前に散歩をしていて偶然に見つけた私にとってはユートピアのような秘密の場所でありますが、今回妻と娘に見せるために再び訪れました。
 そこの地名は〇〇山といいます。山と云っても、それほど急ではなくなだらかな丘陵が折り重なって続いているようなものであります。
 おまけに道は舗装までされています。これは農道なのか私道なのか市道なのかも私にはわかりませんが、なかなかのものであります。
 「な、静かでノドカでなかなかいいだろう」
「この傾斜の仕方なんかは最高だね」
「あそこにあるのはさくらんぼの木だね。ほら、まだ桃が収穫されずに残っているよ」
「あれは林檎の木だね。まだ収穫には早いね」
などと自慢げに二人に盛んに話しかけるのでありました。私のいつもの癖で、その風景や場所が気に入ってしまうと、もうそこは自分の物になってしまっているのであります。だからこれまで旅したところのお気に入りの場所は私の物なのです。それが方々にあるものですからシアワセなのであります。

 フクシマにも私のお気に入りの場所が5箇所ほどあったのですが、それが原発のために全てダメになってしまいました。当時はあんなに近くに原発があったのも気が付かずに結構な頻度で利用していたのです。特に飯舘村周辺は気に入っていました。それというのも山形に帰省した時には、まともに高速道路や4号線を使うことがつまらなく思えて、福島市から太平洋側に抜けて走るのが好きだったのです。そしてあの高原地帯と呼んでもいいような場所を発見したのでした。そこにはのどかな里山の山村風景が展開していたのです。
 一度は山の中で若い美女独りを拾って物の怪ではないかとビビったこともあったのです。確かその顛末をこのブログにも書いたような気がします。
 ま、失ってしまったものを今更嘆いてみても仕方のないことですから、フクシマの私の秘密の場所は全て捨てることにしました。もう一生足を踏み入れることはないでしょうね。
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