2016年8月31日水曜日

「ここはどこ???わたしはだぁれ」の状態って

今回「道の駅笹川流れ」を探した全国道の駅マップなのですが、これは確か2年前の四国一周の旅をやった時に購入したものだと記憶しています。いつもなんの下調べもしないで出かけるものですから結構現地で本屋さんを探して、そこで詳細な地図や観光ガイドマップを買う時があります。
あれは何年前の事だったでしょうか、家族で北海道旅行に行った時であります。この時は珍しく大洗港からサンフラワーというフェリーを事前に予約してでかけました。これ以降3年にわたって夏になると北海道へ取り憑かれたようにでかけて行ったのです。
波も穏やかで25時間ほどかかって苫小牧港に到着しました。もう嬉しくしょうがありません。ここまでは良かったのです。
フェリー乗り場から少し走りますと国道にでます。当時は確かナビは持っていなかったと思います。
大きな道路案内の標識が目に飛び込んできました。左が札幌右が確か旭川だったと思います。
それを見て私の頭のなかは一瞬真っ白になってしまいました。地名はわかります、おそらくテレビのニュースとかドラマあたりで聞き慣れているのです。でも位置関係がまったわからない事に気がついたのでありました。「ここはどこ???わたしはだぁれ」の状態であります。
関東であれば、右、埼玉 左、東京なんて出ていても位置関係がある程度頭のなかに入っているものですから、それだけでなんとなく目的地近くまでは行くことができますが、北海道、四国となるとこれはまったくのお手上げであります。四国なんてのは県の位置関係がまったくわかっていなかったのでありますから。
北海道では慌ててコンビニに入って簡単な地図を手に入れまして事なきを得たわけであります。案外コンビニ置いてある地図ってのは安物のやつで、やはりそれなりの書店を探して購入したほうが無難なように思います。私の周囲にはまともな本屋さんが無くなってしまいましたが、地方に行くとまだまだ立派で大きな本屋さんがあるものです。この「全国道の駅マップ」なる本も確か香川県の大きな本屋さんで購入したものです。地図売り場がどこにあるかわからなかったので、店員さんに旅の途中であることと四国に関してはまったく知識がないことを伝えて探してもらいました。そしたら店員さんは私たち夫婦のみすぼらしい格好をみて、こいつら車中泊者だなと見破ったのでしょう、ついでに四国日帰り温泉ってやつも持ってきてくれました。おかげで快適な四国の旅を送ることができました。
今回は新潟ですからおおよその位置関係はわかりますし、長男が愛用しているオートバイのためのマップを借りてきているのです。これは侮りがたいものなのです。ライダーのための情報が結構細かくでていますから重宝します。
いくらナビがついているといっても、やはり全体をすぐに見通せる紙の地図というものは便利なものであります。

ナビに仮の目的地笹川流れを設定する

ナビの設定が新潟市内の代表的な場所のままになっていると「戻れ!戻れ!」と煩くて叶わないので、駐車帯に車を寄せて取り敢えず別の場所を設定することにしたのだが、その際に海岸沿いを走りたいのだが、どの場所を設定すれば見当もつかなかった。
その時に浮かんだのが2度ほど通ったことのある「笹川流れ」というところであります。しかし、これは地名であるはずもなく、住所を入力するにも山形と新潟の県境あたりだというぐらいはわかるが、有名な建物も見当がつかなかった。
傍らで全国道の駅マップなる大判の地図を眺めていた妻が「あった!道の駅笹川流れってのがあったよ」と叫んだのでありました。「え?あんなところに道の駅なんてあったかな」と一瞬怪訝に思ったけれど、道の駅なんて現在でも増え続けているのだから、そのものズバリの「笹川流れ」であるのなら電話番号を打ち込んで設定完了であります。
それでもこのまま7号線を走らされるのでは適わないなと思いある程度コースを追ってみましたら、私の思惑通りに7号線を外れ日本海側にぺったりと張り付くような国道を走るではないですか。

大きな阿賀野川の渡るとすぐに7号線を離れてすぐに海岸沿いの国道に入りました。左側には大きな大きな日本海です。沖の方にはたぶん海底油田のリグだろうと思わるものが浮かんでおりました。
これ以降取り敢えずナビで指定しただけの「笹川流れ」が目的地化していたのであります。そうと決まると後の行動は簡単です。次は日帰り温泉を探して入ることと、スーパーに寄って今晩の晩酌のおつまみを調達するだけの話であります。それさえ済ませてしまえば後は気に入った場所を見つけて、夕陽をながめて酒を呑み、潮騒の音を聞きながら心地良い眠りにおちるだけの話であります。

と、思っていたのですが、その夜は思いもかけない事が起こって、知らない旅人同士の大宴会に突入していくのですが、それまではまだかなりの時間を経なければならないのであります。

燕三条・長岡を過ぎて新潟市内へと

以前から日本海側の国道7号線とか8号線が好きだったのですが、どこでその国道が入れ替わるのかは知らなかったのです。ネットでちょっと調べてみればわかる事なのでしょうが、ついつい面倒になり調べることもしていませんでした。今回の旅で、それは新潟市内で切り替わるのだということを知ったのであります。これを知ったからといってなんてことはないのですけれども、標識が7から8になるだけの話で道路の品質が極端に良くなるとか逆に悪くなるなんてこともなく、気がつかなければ何事もないことでありますから。

一番最初に新潟市内を走ったときに驚いたのは、その国道7号線であります。この喩えが適切かどうかはわかりませんが、私の住む千葉県の京葉道路のようなものが、新潟市内を縦につらぬいております。それはあくまでも国道7号線なわけでありますから、無料であります。これには本当に驚きました。いつ料金所が現れるのかと警戒していましたが、そのようなものは最後まで出てきませんでした。これはおそらく新潟県が産んだ田中角栄先生の影響だと強く思ったしだいであります。
その田中先生のおかげで新潟市内のごちょごちょとした道を走ることなく通り過ぎることができるのであります。これまで数えきれないほど新潟市内を走りましたが、これはいいことなのか悪いことなのかの判断はつきませんけれども、いちどもゆっくりと新潟の街を眺めたことがないのも確かなことではあります。

ま、とにかくこの京葉道路のような無料の自動車道に到達すると新潟にきたなと実感するわけであります。今年の夏休みは近場で日帰り温泉にでも入ってのんびりと過ごすというものから、とにかく日本海の沈む夕日を眺めて酒を呑み、潮騒の音を聞きながら眠りに陥るというものに変節してきたわけでありますが、このまま7号線を北上しても進行方向左側に日本海があるのはわかりますが、7号線を離れてもっと海側の道を走らなければなりません。しかし、どこから左側に入っていけばいいのかは見当もつきませんでした。ナビの設定は新潟市内代表地点となっていますから、すでに新潟市役所から離れはじめていますから、戻れ戻れとうるさく叫んでおります。

2016年8月30日火曜日

まだ旅は始まったばかりなのです

苗場ICから国道17号線に入り、のんびりと走り続けます。お米で有名な魚沼市を通り抜けます。

以前に福島の奥会津檜枝岐村から尾瀬の入り口の駐車場を後にして、くねくねとしたつづら折リの山道を永遠に走り抜けて奥只見湖にたどり着き、独り2日間ほど過ごしたことがあった。
まだ夏の盛りだったのに、人の姿をみかけることもなく、どんよりとした蒼いダム湖の水の色が不気味に思えて、そこからぬうっとネス湖の恐竜のようなものが現れそうな不気味な雰囲気を感じたものであります。
こうなると一人旅というものはいけません、妄想が勝手に独り歩きしてしまって、どうにも自分の手には負えないものに育っていくものであります。さすがに3日めの夜をその場所に泊まる気はしなくて新潟側へ一目散に逃げた覚えがあります。その時に通過したのが山古志村であり、魚沼だったような気がします。
その時はそのまま南下して糸魚川まで抜けて、長野の白馬村にたどり着いた記憶があります。だから魚沼を通るたびにその時の恥ずかしい思いが蘇ってきてしまいます。今回は妻とのふたり旅でありますから、あの時のように孤独があらぬ妄想を膨らますことないだろうから、あの限りなく寂しいダム湖に泊まるのもいいかも知れないとおもった。
そこで、「ここから奥只見のダム湖に行ってみてはどうだろうか」とおずおずと口にだしてみたのだが、以前に酔っ払った時に奥只見の恐怖体験をかなり大げさに脚色して話したことがあり、その時の話をまだ覚えていたらしく、間髪を入れずに拒絶されてしまった。どうもいつものサービス精神が災いしたようであります。話を面白くするためとはいいながらも、あまりに大げさに脚色していけないなと反省することしきりでありました。

新潟県に入ったからといっても新潟市まではかなりの距離を走らなければなりません。それでも道はかなり整備されているし、風景も都会の無味乾燥なものとは違い、風景そのものがごちそうであります。新潟の印象に残るもののひとつがかまぼこ型の車庫であったり、倉庫であります。なるほどあの形であったらいちいち雪下ろしをすることもないからいいアイデアだと以前から思っていました。
私の故郷は同じ雪ぶかい山形でありますから、同じ条件なのに同じような建物をほとんど見かけないのはどうしてだろうかと考えこんだことがありましたが、私が考えついたとしてもどうにかなるもんでもないので途中でやめておきましたけども。
とにかくまだまだ旅は続くのでありました。

無事に帰ってくることが最大のおみやげなのです。

今年の夏休みは、乏しい予算のこともあり近くの日帰り温泉にでも行ってのんびりと過ごそうとなんとなく決めていたのであります。だが行き先は具体的にはっきりとは決めてはいなかったのだが、山梨や長野あたりを徘徊してみようと思ってはいたのです。
こんないい加減な計画はいつもの事で自宅を出てからも決まってないなんてことはよくあることであります。またなんとなく決まっていても突然に変更するなんてのも結構あることなのであります。

これは余談になりますが、何年か前におなじようにお盆過ぎに3日ぐらいの予定で長野の上田へ避暑にいこうと思いついて独りでかけたのですが、そのまま新潟へ抜けて国道7号線を北上していたらカーナビの画面に新潟港がでてきまして、そこに北海道行のカーフェリーの航路が示されているのを発見して逆上してしまいまして、そのままフェリーに乗って約1ヶ月間の北海道行きとなったこともあります。もう若くはないのでそんな馬鹿な真似はとってもできなくなってしまっているし、今回は妻も一緒ですから無謀な徘徊癖は抑えられていることは確かなことであります。

今回もとりあえず勝手知ったる長野あたりに行ってから決めればいいやと思っていたのであります。途中に東京に抱きつくような形で長々と横たわる埼玉の街中を走っても面白くもなんともないので、三郷から高速に載りとにかく埼玉を蹴飛ばすことを考えた。
群馬県に入るあたりから日本海を見てみたい、日本海だったらどこだっていいけど、一番手っ取り早いのは新潟県に出るのが正しいだろうと、長野方面に向かわずに関越道をそのまま新潟を目指したのでありました。
新潟が近場なのかどうなのかは見解が別れるところでしょうけど、このあたりから、ごく近場でのんびりと日帰り温泉に入ってという予定からは少しずれ始めているような気がするのでありますが、この時点ではこの夫婦はまったく気づいてはいなかったのであります。

新潟県に入ったあたりから、このまま高速道路を走るのはいかにも勿体無く思えて、苗場あたりで下の一般道路におりました。空の蒼さに、ぽっくりと浮かんだ白い雲はなんとなく秋の気配をまとっているのがわかります。山はまだまだ深い緑色です。のんびりと田舎の山道を楽しんで走ります。

2016年8月23日火曜日

旅に「たいしたことのある」ものを見つける楽しみ

遅ればせの夏休みでありますが、まだ行き先は決まっていない。これはいつもの事であります。本州の西の方は山口と広島を残すだけとなっているのだが、本来なら迷わずにそちら方面を目指すべきだろうけど、先日も書いたとおりに今年は懐具合がかなり寂しいので泣く泣く断念することにする。
四国は何年か前に訪れているので、残すは本州の一部と九州なのであります。
今時、車を使って日本一周したからと云ったって誰の感慨も呼び起こすわけでもないのだから、別段それほどの執着を持っているわけではないからいいのですけれども。
これまで伊勢神宮と出雲大社と行ったのだから最後の仕上げは熱田神宮となるのだけれども、この選択肢もそれほど寺社仏閣が好きだというわけでもなから、それほど強い動機にも成り得ないのであります。
神社つながりで余談を申し上げれば、終戦の日に他国が大騒ぎする靖国神社の場所を調べてみました。以前に勤めていた会社の近くに「靖国通り」というのがあって、そうかこの道をとことこ歩いていけば「靖国神社」にいくのだなぐらいに思っていたけれども、とことこと歩いて行ったわけではなかったので、はっきりと場所を確認したことはなかった。さっそくググッてみたら、なあんだ講道館の近くではありませんか。あの周辺は取引先があったから結構ウロチョロしていたのですが、まったく気がつかなかったのであります。
私のところからは総武線一本で行けるわけですから、秋になってもっと涼しくなったら散歩がてらに参拝してみたいと思います。と云ってはみたもののかなり怪しいものがありますが。

昨晩晩酌をしていたら、妻が彼女の友人が佐渡ヶ島に行ってきた話をしていました。その話のなかで「たいしたことがなかった・・・・」という言葉が引っかかったのであります。旅談義でよく耳にするのは「どこそこへ行ってきたけど、たいしたことなかったよ・・・」であります。
「それではたいしたことがある」とはどういうことなんだろうということであります。旅先でデズニーランドのような施設があればたいしたことがあるということなんでしょうか。それならば自宅から30分ほどでいけるデズニシーにでも毎週のように通えば済む話ではないかということであります。
私にとってはデズニーランドなんてものはできた当時2度ほど行きましたけれども、もう2度といきたいと思わない場所なのであります。だから私にとってはかの場所は「たしたことのない」ところなのであります。
強引にこの話をまだ続けますと、旅というものは自分でたいしたことのある事を発見することだと思っているのです。
これは旅の話ではありませんが、散歩コースに小さな祠がちょっと離れて2つあります。地元育ちの人たちは庚申様といえば通じますが、私をはじめよそ者が大半をしめるようになった現在ではその名さえ知らないというのが実情であります。私も始め知らなかったのですが、それは馬頭観音を祀ってあるそうです。
ここからは私の妄想になりますが、この場所は以前は高射砲部隊もありましたし、かなり大きな部隊が配属されていたのです。当然軍馬も相当数飼育されていたものと想像されます。もっと詳しく資料を漁れば自分の住む場所の謂れを知ることができるものだと思います。残念ながら私にはそのような根気と情熱がありませんので、せいぜいこのあたりで妄想たくましくする以外しかないのですけれども。

旅するってことは見過ごしてしまいそうな何気ない風景や事物の中に、たいしたことのあるものを発見することも楽しいことなのだと思います。本当は地元の人と親しくなって聞くのが一番ですけれどもテレビの旅番組のようなわけにいかない難しさがあったりしますけれども。


2016年8月21日日曜日

ぼちぼちと旅の準備です。少し胸ワクであります

お盆休みも終わり、夏休みの旅行期間も一段落したところで、遅ればせながらの夏休みを取ることにしました。
以前は一年の半分ぐらいは旅に出ていたり、とんでもないところで暮らしていたりしたのですが、糖尿病が悪化して目をやられてからは極端に臆病になってしまって、ここ数年は独りで旅にでるということはまったく無くなってしまって、年に一度妻の夏季休暇にあわせて旅にでることだけになってしまいました。
以前はノートパソコン一台あればどこでだって仕事ができたので、仕事しながら旅をするんですと、言い訳ができたのですが、現在は超大型のディスプレイ2台を駆使して、そのあまりの画面の大きさに頭がクラクラするほどの船酔いに近いものを感じたりしながら一日の大半を過ごす身となりました。
旅先にこんなに大きな物を持ち込むことは不可能ではないけれども、あまりに面倒すぎるので、「仕事をやりながら旅をする・・・・」の言い訳は通用しなくなったわけであります。

一年ぶりの旅になりますから、それはそれで結構胸がワクワクしてくるわけであります。ここのところ、毎年結構遠くまででかけていたのですが、今年はエアコン二台を入れ替えたり、昨年の旅の途中に車のエアコンがだめになったのを夏前に修理したり、おまけに車の車検に20万超えを請求されたりと、それに任意保険が重なってふんだり蹴ったりの状態でありまして近場でお茶を濁すしかないなと諦め半分のような気持ちであります。近場に行くとなるとほとんどの場所を飽きるほど走り回っており、旅先を思い浮かべるとそれほど胸ワクしてこないのが少しだけ問題なのであります。

これはずーっと感じていたのですが、最初に車を購入する場合には、冬のオフシーズンにするべきだということであります。そうしないと夏場に旅しようと思った時に車検があったり、任意保険の継続契約があったりと肝心な時にお金がでていってしまうのです。これは本当に思慮が足りなかったなと深く反省しているわけであります。