旅は3日目となり、今日辺りからそろそろ帰路を考慮しておかなければならない。これまで走った距離が727kmである。和歌山をもっと観察したかったが、矢張りというか当然というか、この地もそそくさと表面をなぞっただけで立ち去るしかないようである。結局4日間の日程ではどうにもならないものがある。それは当初からわかっていたことだ。だから割り切るしかない。
高倉健にしても小林旭にしても男の旅というものはきちんと北を目指すものだと固く信じていたウスラバカが、とにかく西を目指したことに大きな意味があるのだから、とりあえず良かったのである。
旅の途中で三重県の県庁所在地が津市であることを始めて知った。これは自分のなかでは案外大きなショックで津市内を走行中に県庁とかいう標識をみて始めて理解したのである。それはまったく関心がなかったことからきており、関西の府県の位置関係なんてものはまったく曖昧なもので全部の府県名がごっちゃに一塊となってぼやっとしているだけだった。今回は嫌でもディスプレーの地図と向き合わなくてはならず、実際の走行をしてかなり整理されてきた。
6時20分前だがそろそろ朝ごはんを食べるとするか。いつの世も旅人の朝は早く慌しいものと決まっているのだ。
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