2013年7月23日火曜日

ワスレナグサ(勿忘草)が好きだ!星野道夫を偲びつつ by Keiji

勿忘草
 ここ数日、夏風邪を引いてグデグデしていました。グデグデしているのは風邪を引いていなくてもいつものことですが。


 オラの大好きな花。ワスレナグサの話を……。ワスレナグサはアラスカの州花。北海道では今頃の季節、どこでも咲いているポピュラーな野花だ。
 花言葉は
「いつまでも私を忘れないで」と、ちと恥ずかしい!? 気もするが、小さな濃いブルーの花弁が愛らしい。

 アラスカというと極北の地。70年代と80年代の後半に旅をしたことがある。でも、ワスレナグサは見たことがなかった。

 アラスカの広大な風景・動植物・この地に暮らす人々を撮り、文章で表現してくれた故・星野道夫(敬称略、以下道夫です)がいた。
 その画は優しく、アラスカの魅力を表現している。アラスカってどんなとこだろうと、一言で言うと「ナンも無い」街のアンカレジ・フェアバンクスから、クルマや鉄道で1時間ほど行けばムース(ヘラジカ)やカリブー(トナカイ)が見られる。あとは樹木と草原が広がる北の大地だ。と思っていたら、なかなか奥深くアラスカの景観と様々な物語を写真(画)と文章で表現してくれた星野道夫。

 出身が千葉県・市川市なので数回、写真展をやりボランティアで参加した。数ある写真集と単行本を装丁&デザインをしているM氏と飲んでいた時の言葉が印象に残っている。数年前は写真はフィルム。出版物の写真はポジ(スライド)で撮る。
 スリーブといって各コマごとに連続し、マウント仕様にはしない。6コマが連続している36カットで仕上がってくる。作品を見ながら本のデザインをしている時にM氏は道夫に聞いてみた。
「ネ、このカットのあとの画はないのか?」と、
その言葉を聞いた道夫は「はい、あんまり嬉しくてシャッターを押すの忘れていました」と。カメラマンがシャッターを押すのを忘れる!! と驚いたが、道夫の写真はアングルにこだわらずに、アラスカという自然を自分の見たままを表現してくれていることに気づいた。
 もちろん撮る画もいいが、こんなにも文章が素晴らしいフォト&文筆家はなかなかいないと納得した。残念ながら1996年・8月、ロシア・カムチャッカ半島でTV取材のロケの時にヒグマの事故により亡くなった、享年43歳。

 星野道夫の本は小学館文庫『アラスカ風のような物語』他、文春文庫からも刊行されています。是非読んでアラスカと亡くなった1人の作品を感じて自分だけのアラスカの物語を感じて下さいネ。

 星野道夫のことは、アラスカの州花のようにいつまでも忘れない……。




keiji

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