今日は山形で芋煮会があるとラジオでいってた。ひえー、もう芋煮会の季節になったのかと驚いてしまう。私の記憶のなかでは芋煮会って深まりゆく秋の風物詩のひとつだったのですが。記憶にあるのは田んぼの稲の刈り入れが終わってからやっていたような気もする。こんなに暑くては芋煮会どころの騒ぎじゃないだろうなと思う。
それに、みんなは知らないだろけど、内陸のほうの山形って、盆地だからもの凄くアジイんだよ。山形出身のオレだってなんども瞞されて夏に山形にいって散々な目に遭わされているんだから。以前はねエアコンを入れている家もなくて、避難する場所もなくてとんでもないんだから。山形は東北だから涼しいだろうなんていう甘い考えはきっぱりと捨てたほうがいいって。でもそれを時々忘れてしまうから困ってしまう。
友人や職場の仲間、地域の人々が野外に里芋や牛肉等々の材料を持ち寄って、鍋を囲んで焚火で芋を煮て酒を呑むってのが芋煮会であります。一説によると牛肉の普及をはかるために始められたということを聞いたことがあります。近年山形の実家や山形の人による芋煮を食べることがありますが、昔食べた芋煮とはかなり違っているような気がしてなりません。なんていうのかすべからくその味が実に品が良くなっているのであります。以前はもっと野趣溢れていて味にも、もっと鋭さがあったような気がします。
本質的な芋煮の旨さというのは、日本酒とともに味わうのが正統であるべきなのです。だから関西風の薄味に仕上げてしまって台無しになってしまうのです。日本酒で芋煮を味わうということはかなり味付けを濃いめにしなければならないのです。その原点を忘れてしまっていますから、おかまのような芋煮を作ってしまうのです。
また、里芋が茹で上がった時点でいったん茹で汁を捨ててしまって、あらたに水を入れ直して作るなんてことをしているから、本来の野趣溢れる芋煮の味を捨て去ってしまっているのです。野外での百姓料理にそんな上品な手を用いてはいけません。里芋の茹で汁は捨てずにそのまま利用しなければいけないのです。
それから、芋煮に隠し味として使う日本酒をケチる輩が多すぎます。ここで日本酒を隠し味なんていっていますが、芋煮の場合の日本酒は隠し味ではないのです。絶対にケチらないでドボドボと惜しげもなく投入しましょう。
山形の諸君は芋煮をつくる場合は上記の正しい作法をきっちりと守ってつくるように、ここに厳命しておきます。
山形正統芋煮会を守る会長より
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