2008年8月31日日曜日

山岳地帯で雷雨に襲われる恐怖

 昨日は久しぶりの二日酔いだったので、珍しく晩酌をする気にもなれず、珍しくご飯を食べて早々の眠りについてしまった。それで今朝は珍しくもなく午前2時に起きて、いつもどおりにメールをチェックしてから一昨日に近所の文教堂書店で珍しく2冊ほど購入したシーナ本を読み始めた。シーナ本は深く考えることがなく、軽快に読み進めらるから寝起きのボケ頭を覚醒させるには都合が良いということが今更ながらに納得させられる。

 この1週間ほどは、大雨がバケツをひっくり返したように降ったかと思えば、しばらく大人しくしていたり、突然雷が鳴り響き、再びバケツをひっくり返すというような変速的大雨注意報が続いている。
 こんな時に山の中で長期キャンプを行っていたらどうなんだろうかと、ふと考えこんでしまう。山で雷雨に遭遇するのは結構怖いものであります。海辺で雷雨に遭遇するというのもかなりの恐怖であります。海辺での雷雨バリバリ遭遇記はまたの機会にということで。

 先日家族で長野へキャンプに行ったときの2日目の夜にかなり激しい落雷と雨に歓迎されたのでありました。その日は方々の観光地を巡り、「美しの湯」で湯治まがいに3時間の間に2回も湯に浸かり、近くのスーパーで夕ご飯の買い物をして、いつもの野営地に向かいました。山を登る途中からどうも雲行きが怪しくなり、遠くて稲光が頻繁に光るようになっていました。
 でもまだまだ雨が落ちてくる様子もなかったのであります。野営地到着しましたら、普段は釣り人以外はほとんど人影を認めることがないその場所も夏休み前半の土曜日ということであり、5組ほどの家族がテントを設営しておりました。「ほー、これは珍しい光景だ、この地も知ってる人はしっているんだな」と安心と感動を覚えたのであります。

 5組ほどもテントを張っているのだから、私たちが宿まる場所がなかったら、別の場所に移動するだけのことなんだけど、今朝まで滞在していた場所がそっくり空いており、「お早いお着きで。宿泊場所を用意してお待ちあげしておりました。ごゆっくりどうぞ・・・」なんていう感じで空いていたのであります。
 そうかそうか、わざわざ空けておいてくれたのかと、すばやく後退で車を所定の場所に格納したのですが、なんとなく大気の雰囲気がよろしくありません。他の人々は昼間からテントを張って散々遊び回ったような雰囲気でありまして、すっかり夕食の準備も終わり、それぞれに椅子に座りこれからワシラ楽しい夕食だかんねなんていう雰囲気を濃厚に漂わせているのであります。
 妻がさっそく降りて準備しようとしたのですが、「ちょっと待て、今晩は場所を変えよう」っていうと不満げに「なんで?ちょうといい場所があったのだからここでいいじゃないの!」って抗議するのを一切無視して、車を移動しはじめたのです。

 俺んち御用達の野営場から走って2分のところに武石村観光センターというところがあります。いつもはここの水洗トイレをお借りしていますが、ここの駐車場で野営したことは一度もありません。その観光センターの前を美ヶ原に通じる道が通っています。それを挟んで水車小屋があり、その脇に屋根付きの東屋がたっています。テーブルが二組に椅子も用意されています。今夜はその施設を借りて炊事を行い食事をしようと思ったのであります。この時点で雷の音はしますが、雨はまだ降っておりません。ただ雲行きがかなり怪しくなっております。

 急いで屋根付きの東屋に夕食に使う道具を運び込み、車の椅子を全部倒してベットメーキングをします。いつ何時でものんびり寝られるようにあらかじめ用意しておくと後が楽です。ベットメーキングなんていったって単に平らになった車の中に寝袋を出して、枕代わりになる衣料袋を放り投げておくだけですけれども。
 鍋や食器を出していよいよ料理に取りかかろうという段になって俄に雨が降り出し、雷が周囲の山々に連続して凄まじい爆裂音を伴い落ちだしたのです。そこは屋根つきとはいえ、見晴らしのきくように何も視界を遮るものがありません。ということは落雷する稲妻がモロに見えてしまうということでもあります。四方八方の山々に稲妻が落ちるのをいちいち確認できるわけでありますから、これはかなりの恐怖であります。また悪いことに雨が強くなると同時に風も強くなり、四方八方からバケツをひっくり返すなんてもんでなく後楽園ドーム球場をひっくり返したような雨が吹き付けてきます。もう炊事どころではありません。
 駐めてある車までほんの何歩なんですが、凄まじい雨と風の強さに車まで行くことができません。しょうがないので雨のなるべく吹き込んでこない中央に固まって弱るのを待つしかありません。それから待つこと30分あまりで雨もあがりなんとか平穏無事の状態に戻りちょっとだけは濡れましたが。事なきを得たのでありました。
 
 私たちは雨のあたらないところに事前に避難して事なきを得たのですが、先にテントを張って寛いでいた他のキャンパーはどうなったのでしょうか。その後に様子を見にいったわけではありませんが、たぶんおそらく撤収するにも間に合わずに相当な被害にあったことが予想されます。あの時間ではたぶん間に合わなかったでしょうから、子供たちなんかは大パニックに襲われたことでありましょう。もっとも大被害といってもびしょ濡れになったことぐらいでしょうけれども。
 夜中に用を足しに起きたら、嘘のような星空が満天に広がっておりました。そんなもんですよね。

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