
場所は羅臼の道の駅であります。


このご夫婦一年の大半を全国を回って旅しているらしいのです。この時期は9月の中旬でありますが、そろそろ今年の旅も終わりということで本拠地の北海道に戻ってきて自宅がある釧路まで帰る途中だったららしいのです。

今年はどこに行ってきたのですかと尋ねると四国に行って、千葉の房総が長かったというのです。えええええ、それって私の地元じゃん。特に保田っていう漁港が気に入って住み着いていたのだそうです。地元の漁師さんと仲良くなり毎日新鮮な魚を貰って天国のようだったというのです。それに近くに無料の温泉もあって離れがたかったといっておりました。

知らなかったなあ、保田は館山に行くとき何度も通ったところだけども降りて見たことが無かった。
「私らこうした生活が好きで、もう20年近くやっています。だからといって家が無いわけじゃないんですよ。ちゃんとした庭付きの一戸建てがあってね。そこにこの人は露天風呂をつくたんですよ」
オモシロイ!面白すぎる。
「それでね。露天風呂の脇にこの車を駐めてね、その車の中で同じように暮らしているんですよ。」
ありか!そんな生活ありか。じゃあせっかくの家はどうしてるんだろう
「息子夫婦とか孫がしょちゅうきて別荘代わりに使っているよ」
マイッタ参りました。

また、かなり大きなスリーウェーの冷蔵庫が積まれております。スリーウェーって、電気とガスは理解できるけど後はなんだろうか。家庭用電源ってことかな。神様の車には最低でも1週間なにもしなくてもいいぐらい過ごせる食料を積んであるそうなのです。気に行った場所がまったく人家がなく商店も無いっていうのが多いのでそうすることにしているのだと。
また、写真には写ってないけれども、屋根にはソーラパネルが載っていて太陽光発電で充電しています。電気炊飯器でご飯を炊くときは目的地に着く時間を見計らってスイッチをいれるのだそうです。そうすれば走行中の発電によって電気の無駄遣いを極力防ぐことができるというのです。
道の駅で宿泊しない時はもっと派手な照明なのだそうですが、道の駅では遠慮して小さな蛍光灯でありました。
収納棚等の設計やアイデアは全部奥さんでそれをホームセンターや100鈞で材料を集めてきて造るのは旦那さんだそうです。それで奥さんが気に入らないと何度も作り直しをさせられると旦那さんは泣いていました。
細部を丁寧に見ると確かに素人の日曜大工の域を出ていませんが、なんども、何度も改良を重ねているせいか見るからに使い安さを感じ取ることができました。
因みにこのテレビは向きを変えられるようになっており、車内で見るときはくるっと反対側にワンタッチで動くようになっておりました。
旅行中は1000万円は超えるだろうなと思われるキャンピングカーも見かけました。そこまではしなくても800万円とかすくなくても500万円以上はするだろうなってのも沢山走っていました。しかしこの神様達のように工夫をすれば実にわずかな投資でアウトドアをそして旅を楽しむことができるということを教えられました。

次の朝私はこの神様に教えられた川北温泉に向かうために別れを告げにいきますと、もうすでに食事を終えた二人は後ろのベットに二人仲むつまじく座ってテレビを見ていました。二人は私と反対に知床峠のずーっと手前にある熊ノ湯温泉に行く予定なのです。そこで5日ほど滞在したら自宅に向かうという話でありました。
もうすぐ5月です。この神様達もすでに行動を開始しているかも知れません。できるならもう一度会ってみたいなと思っています。きっと旅の空で偶然出会えるかもしれませんね。
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